江戸時代後期の北海道での国際関係の歴史が書かれた本です。
ペリーが浦賀に来る以前、たびたび北海道に訪れていたロシア人とのやり取りが描かれており、日本の開国に向けての序章が、北の地で始まっていたことがよく分かります。
本書を読み進めると、
・ロシアがシベリアを東進していく過程でのコサックたちの暴力と飲酒の歴史
・18世紀に日本の北辺は南北極を除いて世界地図で唯一の空白地帯だった
・アイヌを通じた松前藩とロシアの間接的な交易
・日本とロシアの最初の交渉はアイヌ語で行われた
・大黒屋光太夫、高田屋嘉兵衛など小説の主人公になった人物の魅力
・脱走したゴローヴニンに寛大な言葉を述べた荒尾但馬守成章の先見性
などなど、あまり知らなかったことが多くて、引き込まれるように読み終えました。
松村正直さんの評論『樺太を訪れた歌人たち』や、野田サトルさんの漫画『ゴールデンカムイ』が好きな方には特におすすめできる一冊です。
短歌には直接関係はない本ですが、歴史を書くに当たって、いかに新しい切り口で物語ることが大切かを学びました。
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